病気になる前の私は、「普通に働くこと」が当たり前だと思っていました。
大学を卒業し、正社員として働き、年齢とともに収入を上げていく。そんな人生を想像していた人は少なくないでしょう。
しかし、うつ病や統合失調症などの精神疾患を抱えると、その前提そのものが崩れます。
私自身、長い闘病の末に就労継続支援A型で働くようになりました。月収は約9万円です。
世間的には決して高い収入ではありません。
それでも以前より生活が安定している部分があります。
今回は、「普通に働くこと」にこだわり続けた結果と、それを手放して見えた現実について書いてみます。
障害者が苦しみやすい「普通に働かなければならない」という考え
精神障害を抱える人の中には、
「フルタイムで働かなければダメだ」
「正社員にならないと負けだ」
「収入が少ない自分には価値がない」
と考えてしまう人がいます。
私もそうでした。
周囲の同級生は昇進し、結婚し、家を買っていました。
一方で私は通院しながら生活し、働くこと自体が大きな負担になっていました。
その差を見ては落ち込んでいました。
しかし現実は厳しく、理想だけで体調は改善しません。
無理をして働くと、結局もっと大きな損失になる
私の場合、一番つらかったのは「働けないこと」ではありませんでした。
「働こうとして無理をすること」でした。
体調が悪いのに頑張る。
眠れていないのに出勤する。
不調を隠して働く。
すると一時的には働けても、後で大きく崩れます。
休職。
退職。
長期間の療養。
結果として収入も減ります。
精神疾患の場合、無理を重ねることが将来の収入を増やすとは限らないのです。
月収9万円でも安定している人はいる
ネットでは、
「障害者雇用で年収400万円」
「在宅ワークで月収30万円」
のような話が目立ちます。
もちろん素晴らしいことです。
しかし実際には、そこまで到達できない人もたくさんいます。
私自身は就労継続支援A型で働いていましたが、月収は約9万円でした。
数字だけ見ると少なく感じるでしょう。
ただ、継続できる働き方だったことには大きな意味があります。
月収30万円でも半年で倒れる働き方と、
月収9万円でも数年間続けられる働き方。
どちらが自分に合うかは人それぞれです。
障害者に必要なのは収入アップだけではない
収入を増やすことは重要です。
しかし、それ以上に重要なのは支出を減らすことかもしれません。
例えば、
- 障害者手帳による各種割引
- 福祉サービスの活用
- 家計管理
- 通信費の見直し
- 固定費削減
こうした工夫によって生活は大きく変わります。
月収を1万円増やすのは大変ですが、支出を1万円減らすことは意外と可能な場合があります。
障害者の生存戦略は「稼ぐ」だけではありません。
「減らす」ことも重要な選択肢です。
自分に合った働き方を探す方が長期的には有利
精神疾患を抱えてから感じたのは、
「頑張る能力」よりも、
「自分に合う環境を見つける能力」
の方が大切だということです。
朝が苦手なら無理に早朝勤務を選ばない。
対人ストレスが強いなら人と接する仕事を減らす。
疲れやすいなら勤務時間を短くする。
これは逃げではありません。
戦略です。
体調を維持しながら長く働くための工夫です。
まとめ|障害者の生存戦略は「無理を減らすこと」から始まる
障害を抱えると、どうしても健常者と比較してしまいます。
私も長い間そうでした。
しかし比較を続けても体調は良くなりません。
むしろ、
「今の自分が続けられる働き方は何か」
を考える方が現実的です。
収入を増やす努力も大切です。
副業やブログに挑戦するのも一つの方法でしょう。
ただ、その前提として体調を維持することが必要です。
障害者の仕事とお金の問題は、「もっと頑張る」だけでは解決しません。
無理を減らし、続けられる形を作ること。
それが長く生き抜くための現実的な生存戦略だと私は感じています。


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